私は以前に、守りたい家族のためにこそ辞めたい仕事は我慢せずに辞めた方が良いという記事を書いたのですが、
今回はそれに付随して、辞めたいかどうか明確に自身の意思がわからない人に向けての記事を書こうと思います。
世の中、0か100かの二択ではなく、中間ということもあります。
この面はこの会社嫌いなんだけど、別の面はこの会社好きなんだよな、といった感じで、仕事や職場に対してポジティブとネガティブが入り混じっている心境ということがあります。むしろ、ほとんどの人がこのような状況であるかと思います。
そんなポジティブネガティブ混合の人の場合、仕事を続けるべきか辞めるべきか悩むことがあると思います。
そのような人に向けて、私の経験を基にした話ですが、退職(転職)を真剣に考えるべきとなるたった一つのことを紹介します。
たったひとつのこと
ずばり「組織と価値感が合わない場合」です。(よくある言い方だと、社風や文化があわない場合、ということです。)
もちろん、価値観と言っても重要なことから些細なことまで様々ですので、ここで言及しているのは重要なことに関してです。仕事そのものであったり、人生に大きく関わるような価値観に関してです。
上記で多くの人にとってあてはまりやすい代表的なものは、給与、人間関係、評価(出世)、就業時間(残業や休日や有休)、といったあたりでしょうか。
大事なことに対して組織と価値観がずれてしまっている場合、その組織で働くことは大きなストレスを生むことになります。
組織の価値観というのはよほどのことがない限りまず変わりません。そして、一個人の価値観も基本的はそう簡単には変わりません。
つまり、価値観のずれた組織で働き続けるというのは、ずっと大きなストレスに耐え続けることになりかねないのです。
組織の価値観は何によって決まるか
これは私の経験による持論になってしまいますが、組織の価値感は会社で一番権力を持っている人(組織)に染まる傾向が強いと思います。
一番権力を持っている人というのは、基本的に筆頭株主です。
筆頭株主は経営陣の人員選定に大きな影響力を持っているため、筆頭株主の価値観に沿った人が経営陣に任命されやすいです。
そして、その経営陣が部長などの幹部(上級管理職)を決めていきますので、ドミノ倒し的に組織トップの価値感に近い人が会社内の各部署の管理者になるのです。
つまり、会社と価値感がずれている場合、会社の筆頭株主と価値感がずれてしまっていると言えます。
組織の価値観と相違していると感じたら
組織と重要な部分で価値感がずれていると感じた場合、それがその部署(その部署の責任者)固有のものであるか、それとも会社全体のものであるかをまず見極めないといけません。
部署固有のものであれば部署異動などで解決する可能性もありますが、会社全体のものあれば諦めた方が賢明です。転職活動を始めるべきタイミングです。
一社員に会社の筆頭株主の価値観を変えるのはほぼ不可能です。そんなことに労力を使ったり、ストレスを我慢するくらいなら、さっさと転職活動をして働く環境を変えてしまったほうが建設的です。
価値観の異なる組織で長く働いていると、私の経験上、不要なストレスやキャリア形成の機会損失が発生して人生不幸になります。
相場の格言の「見切り千両、損切り万両」じゃないですが、これは仕事でも同様です。ダメだと思ったらさっさと損切りするようにしましょう。